どこまでも広がる砂浜、打ち寄せる波の音…。
そんな開放的なサーフで、回遊してくるアジを狙う「サーフアジング」。
港湾でのアジングとは一味違う、ダイナミックでロマンあふれる釣りです。
でも、広大なサーフでアジを釣るためには、港湾アジングと同じタックル、特にリール選びの考え方では通用しないことも多いんです。
「サーフでアジングやってみたいけど、どんなリールを選べばいいの?」そんな疑問を持つ初心者から中級者のあなたへ。
この記事では、サーフアジングという特殊な環境に最適なリール選びの重要ポイントを、分かりやすく徹底解説!
これを読めば、あなたにピッタリのリールが見つかり、サーフアジング攻略への第一歩を踏み出せるはずですよ。
サーフアジングのリール選び、港湾アジングと同じ考え方で大丈夫?
- 圧倒的な遠投性能が必須
- 波や流れの影響を受けやすく、ライン操作がシビア
- 砂や海水がリール内部に侵入しやすい過酷な環境
- アジ以外の魚がヒットすることも多い
- 足場が悪く、波打ち際でのランディングになる
普段、港湾部でアジングを楽しんでいる方が、そのままのタックルでサーフに行くと、おそらく多くの場面で「あれ?なんか違うぞ…」と感じるはずです。
なぜなら、サーフというフィールドは、港湾とは全く異なる特性を持っているからです。
まず、一番の違いは「距離」。
広大なサーフでは、アジの群れがいる場所や、アジが回遊してくるであろう沖のブレイクまで、ルアーを遠投する必要があります。
港湾アジングで使うような軽量ジグヘッドでは、まずポイントまで届きません。
そのため、フロートリグやキャロライナリグ、重めのメタルジグなど、遠投に適した仕掛けを使うことが多くなり、それらを快適に扱えるリール性能が求められます。
次に、「自然環境の影響」。
サーフは常に波や風の影響を受けており、ラインが流されたり、アタリが取りにくかったりします。
また、砂浜での釣りなので、リール内部に砂や海水が侵入しやすく、故障のリスクも高まります。
さらに、アジだけでなく、シーバスやヒラメ、マゴチといった、アジとは比べ物にならないほどパワフルなゲストがヒットする可能性も低くありません。
足場の良い堤防とは違い、波打ち際での不安定なランディングも考慮する必要があります。
これらの理由から、港湾アジングで重視される「軽量性」や「繊細さ」だけを追求したリールでは、サーフアジングでは力不足だったり、すぐにトラブルに見舞われたりする可能性が高いのです。
遠投性能、パワー、耐久性、防水性といった、サーフならではの要素を考慮したリール選びが不可欠となります。
アングラーズアドバイス
サーフって、ほんと別世界だよね!
港湾のライトなアジングタックル持ってくと、まずルアーが飛ばない(笑)。
で、やっと届いたと思ったら波でぐちゃぐちゃ、みたいな。
砂も厄介なんだよなー。
リールにジャリって入ると、もうテンションだだ下がり。
あと、ヒラメとか掛かると、アジングリールじゃ太刀打ちできないこともある。
だから、サーフやるなら、やっぱりそれなりにパワーと耐久性があって、ちゃんと飛距離出せるリールじゃないと厳しいと思うよ!
サーフアジング向けリール選びの重要ポイント
では、広大でタフなサーフというフィールドで、アジを攻略するためには、どんな点に注目してリールを選べば良いのでしょうか?
港湾アジングとは異なる、サーフならではの重要ポイントを6つに分けて解説します。
最優先は「遠投性能」!飛距離を稼ぐための要素
- 大口径スプール:ライン放出抵抗を減らし、飛距離を伸ばす
- ロングストロークスプール、LC-ABS、AR-Cスプール等:ライントラブルを抑えつつ、スムーズな放出を実現
- スプールエッジの形状:ラインが抜けやすい設計
- 適切なラインの巻き量(巻きすぎ、少なすぎはNG)
- リール単体だけでなく、ロッドやラインとのバランスも重要
サーフアジングにおいて、リール選びで最も重要視すべきポイント、それは何と言っても「遠投性能」です。
とにかくルアーを遠くに飛ばせなければ、話になりません。
リールの遠投性能を高める要素としては、まず「スプールの設計」が挙げられます。
スプールの直径が大きい「大口径スプール」は、ラインが放出される際の抵抗が少なくなり、飛距離アップに繋がります。
また、シマノの「ロングストロークスプール」やダイワの「LC-ABS(ロングキャストABS)」、シマノの「AR-Cスプール」といった技術は、スプールの形状やラインの巻き方(密巻きなど)を工夫することで、ライントラブルを抑制しつつ、ラインがスムーズに放出されるように設計されており、飛距離向上に大きく貢献します。
スプールエッジの形状も、ラインの抜けやすさに影響します。
もちろん、リール単体の性能だけでなく、組み合わせるロッドの長さや硬さ、使用するラインの種類や太さ、そしてリグの重さなど、タックル全体のバランスが飛距離を決定づける要因となります。
しかし、リール自体が持つ遠投性能のポテンシャルが高いほど、より快適に、より遠くのポイントを狙うことが可能になるのです。
サーフアジング用リールを選ぶ際には、これらの遠投性能に関わる機能が搭載されているか、スプール径が大きいかなどをチェックしましょう。
アングラーズアドバイス
サーフはね、もう飛距離が全て!って言ってもいいくらい。
10m飛距離が違うだけで、釣果が全然変わってくることも普通にあるからね。
だから、リール選びでも遠投性能は絶対妥協しちゃダメ。
最近のリールは、スプール形状とか工夫されてて、昔より全然飛ぶようになってる。
ロングストロークとかLC-ABSとか、そういう機能が付いてるやつを選ぶと、間違いなく飛距離は伸びるはず。
大は小を兼ねるじゃないけど、サーフやるなら、できるだけ遠投性能高いリールを選んどくのが吉だよ!
番手は大きめが基本(2500~3000番、それ以上も?)
- ダイワならLT2500~LT4000番、シマノなら2500~4000番クラスが目安
- 遠投に必要なラインキャパシティを確保
- 重めのリグの操作や、大型魚とのファイトに対応するパワー
- ロングロッドとのバランスも考慮
- サーフアジングなら最低でも2500番、できれば3000番クラスがおすすめ
遠投性能と、サーフで使うラインやリグ、そしてターゲットサイズを考慮すると、サーフアジングで使うリールの番手は、港湾アジングよりもかなり大きめになります。
目安としては、ダイワならLT2500番~LT4000番クラス、シマノなら2500番~4000番クラスが主流となります。
港湾アジングで使われる1000番や2000番クラスでは、まず遠投に必要なラインキャパシティが不足しますし、パワー面でも心許ありません。
2500番クラスでも、ライトなサーフアジングなら対応可能ですが、本格的にサーフでアジを狙うのであれば、3000番クラスを選ぶのがより安心でしょう。
3000番クラスなら、PE0.8号や1.0号といった、サーフで標準的な太さのラインを200m以上巻けるモデルが多く、巻き上げパワーや剛性も十分に備わっています。
さらに、ヒラメやシーバスといった大型のゲストも視野に入れる場合や、特に重いリグ(40g以上のメタルジグなど)を使用する場合は、4000番クラスのリールを選択することも有効です。
4000番クラスになると、さらにパワーとラインキャパシティが増し、よりタフな状況に対応できます。
ただし、番手が大きくなるほどリール自体の重量も増すため、組み合わせるロングロッド(9フィート以上が一般的)とのタックルバランスを考慮することが重要です。
重すぎるタックルは、長時間のキャストを繰り返すサーフアジングでは大きな負担となります。
まずは3000番クラスを基準に、自分の体力や使用するロッド、メインのリグなどを考慮して、最適な番手を選びましょう。
アングラーズアドバイス
サーフでアジングするのに、2000番とかだと、ちょっと小さすぎるかなーって感じ。
ラインもあんまり巻けないし、パワーも足りない。
やっぱり最低でも2500番、できれば3000番は欲しいところだね。
3000番あれば、だいたいのサーフアジングはカバーできると思う。
4000番になると、ちょっとゴツくなるけど、安心感は半端ない。
ヒラメとか青物とかも混じるサーフなら、4000番もアリだと思うよ。
まあ、自分が使うロッドとのバランスを見て決めるのが一番だね!
十分なラインキャパシティを確保する
- PEライン0.6号~1.0号を200m以上巻けること
- 遠投性能を活かすため、十分なライン長が必要
- 高切れや根掛かりによるラインロスも考慮
- 番手選びと密接に関連する要素
番手選びとも密接に関連しますが、サーフアジング用リールを選ぶ上で、十分な「ラインキャパシティ」を確保することは非常に重要です。
サーフでは、遠投が基本となるため、まず飛距離を稼ぐためのライン長が必要です。
最低でも150m、できれば200m以上のラインをスプールに巻いておくことが推奨されます。
使用するラインは、強度や感度、飛距離の面からPEラインが主流となりますが、その太さは港湾アジングよりも太めになります。
遠投性能と強度、そして風の影響などを考慮して、PE0.6号~1.0号あたりを選択することが多いでしょう。
したがって、リールを選ぶ際には、この「PE0.6号~1.0号」を「200m以上」巻けるラインキャパシティを持っているかどうかが、一つの基準となります。
例えば、「PE0.8号-200m」や「PE1.0号-190m」といったスペック表記を確認しましょう。
また、サーフでは根掛かりは少ないものの、ルアーをキャストした際に高切れしてしまったり、予期せぬトラブルでラインを消耗したりすることもあります。
そうした場合の予備分としても、十分なライン長を確保しておくことは、安心して釣りを楽しむために大切です。
ラインキャパシティが不足していると、飛距離が出せなかったり、いざという時にラインが足りなくなったりしてしまうので、リール選びの際には必ずチェックするようにしましょう。
アングラーズアドバイス
サーフは遠投命だから、ラインも最低200mは巻いときたいよね。
高切れとかしちゃうと、一気にライン減っちゃうし。
PEの太さは、まあ0.8号くらいが標準かな?
風強い時とか、もっと飛ばしたい時は0.6号使うこともあるけど。
だから、だいたいPE0.8号が200m巻けるくらいのキャパがあれば安心。
3000番クラスのリールなら、だいたいこのくらいのキャパはあるはずだけど、一応買う前にスペック表はちゃんと確認しとこう!
回収と操作性を両立するハイギア(HG/XH)
- 遠投したルアーを素早く回収できる
- 波の影響を受けやすい状況で、ラインスラッグを管理しやすい
- 波打ち際でのランディングで、素早く魚を寄せられる
- 手返し良く広範囲を探れる
- サーフアジングではハイギア系のメリットが大きい
サーフアジングにおいても、ボートアジングと同様に、「ハイギア(HG)」や「エクストラハイギア(XH)」のメリットが大きいと言えます。
まず、遠投したルアーやリグを回収するスピードが速いこと。
広大なサーフでは、ポイントを探してキャストを繰り返すことが多く、回収が速いほど次のキャストまでの時間を短縮でき、効率的に広範囲を探ることができます。
次に、波や風の影響を受けやすいサーフでは、ラインスラッグが出やすくなります。
ハイギアなら、このラインスラッグを素早く巻き取って、常にラインテンションを保ちやすく、ルアーのアクションを損なったり、アタリを取り逃したりするリスクを減らすことができます。
さらに、魚を掛けた後のランディングにおいても、ハイギアは有利です。
特に波打ち際では、波のタイミングに合わせて素早く魚を寄せないと、波に揉まれてバラしてしまうことがあります。
ハイギアの巻き取りスピードがあれば、こうした状況でも有利にファイトを進めることができます。
巻き感度を重視するノーマルギア/パワーギアも選択肢としてはありますが、サーフアジング特有の状況を考えると、多くの場合、回収スピードと操作性を両立できるハイギア系のリールが適していると言えるでしょう。
アングラーズアドバイス
サーフもやっぱりハイギアが便利!
100mとか投げたルアー回収するの、ノーマルギアだと結構大変だからね(笑)。
シャーッて早く巻けると、それだけで楽だし、次のキャストにすぐ移れる。
波打ち際で魚掛けた時も、波が引くタイミングで一気に巻いてズリ上げたいんだけど、そういう時にハイギアだとめっちゃ楽。
ノーマルギアだと、「うぉー、巻けねー!」ってなることがある(笑)。
だから、サーフ用リールも、基本はHGかXH選んどくのがおすすめだよ。
砂や波に負けない「剛性・耐久性・防水性」
- 砂や海水の侵入を防ぐ防水・防塵機能(Xプロテクト、マグシールド等)が重要
- ボディやギアの剛性が低いと、砂噛みや故障の原因に
- 波しぶきや、時には水没するリスクも考慮
- 釣行後のメンテナンス(水洗い、注油)も必須
- タフな環境下で長く使うための重要な要素
サーフは、リールにとって非常に過酷な環境です。
細かな砂が風で舞い上がり、リールの内部に入り込んだり、波しぶきを常に浴び続けたり、時には波にさらわれて水没してしまったりするリスクもあります。
リール内部に砂や塩分が侵入すると、ギアやベアリングがダメージを受け、回転が悪くなったり、異音が発生したり、最悪の場合は故障に繋がってしまいます。
そのため、サーフアジングで使うリールには、高い「剛性」「耐久性」、そして特に「防水性・防塵性」が求められます。
リール選びの際には、シマノの「Xプロテクト」やダイワの「マグシールド」といった、海水や砂の侵入を効果的に防ぐ防水・防塵機構が搭載されているモデルを選ぶと、より安心して使用できます。
また、ボディ自体の剛性が高いことも重要です。
ボディに歪みが生じにくい、しっかりとした作りのリールは、砂などが内部に入り込みにくく、トラブルのリスクを低減します。
もちろん、どんなに高性能なリールでも、サーフで使用した後は、必ず真水で丁寧に洗い流し、しっかりと乾燥させてから適切に注油するなど、メンテナンスを怠らないことが、リールを長持ちさせるためには不可欠です。
タフなサーフ環境で、長く快適に釣りを楽しむためには、リールの耐久性や防水性にもしっかりと注目しましょう。
アングラーズアドバイス
サーフの敵は、なんと言っても「砂」と「塩」!
これがリールに入ると、マジで一発でダメになることもあるからね。
だから、防水・防塵性能は超重要。
Xプロテクトとかマグシールドとか付いてるリールは、やっぱり安心感が違うよ。
まあ、それでも絶対じゃないから、釣りが終わったら、ちゃんと真水でジャブジャブ洗うのが大事!
これをサボると、どんな良いリールでもすぐ壊れちゃうからね。
サーフで使うなら、タフなリールを選ぶことと、マメなメンテナンス、これが鉄則だ!
軽さとパワーの最適なバランス点
- 長時間のキャストには軽さが有利だが、パワー・剛性・耐久性も必要
- 極端な軽量モデルは、サーフのタフな環境には不向きな場合も
- 持ち重りしない範囲で、できるだけ剛健なモデルを選ぶ
- 自重230g~280g程度が、バランスの取れた目安?(番手による)
- ロングロッドとの組み合わせで、タックル全体のバランスを見る
サーフアジングでは、広範囲を探るために、一日中キャストを繰り返すことも少なくありません。
そのため、タックル、特にリールの「軽さ」は、疲労を軽減し、集中力を維持するためにも重要な要素となります。
しかし、これまで見てきたように、サーフアジングでは「遠投性能」「パワー」「剛性」「耐久性」「防水性」といった要素も非常に重要です。
残念ながら、これらの要素は、軽さとトレードオフの関係にある場合が多いのです。
例えば、極端な軽量化を追求したリールは、剛性や耐久性が犠牲になっていたり、防水性能が簡略化されていたりする可能性があります。
そのため、サーフアジングのリール選びでは、「軽さ」だけを追い求めるのではなく、「パワー」「剛性」「耐久性」「防水性」といった他の重要な要素との「最適なバランス点」を見つけることが重要になります。
具体的には、使用する番手(2500番~4000番クラス)にもよりますが、自重がだいたい230g~280g程度の範囲であれば、十分なパワーや剛性を備えつつ、過度な持ち重り感なく使用できるモデルが多いでしょう。
もちろん、これはあくまで目安であり、最も重要なのは、組み合わせるロングロッド(9フィート以上)に装着した際のタックル全体のバランスです。
可能であれば、実際にロッドにリールをセットしてみて、持ち重りしないか、振り抜きやすいかなどを確認できるとベストです。
軽快さも保ちつつ、サーフのタフな環境や不意の大物にも対応できる、バランスの取れたリールを選びましょう。
アングラーズアドバイス
これもバランス感覚が大事だよね。
アジングだから軽くしたい気持ちは山々なんだけど、サーフで使うこと考えたら、ある程度のタフさは絶対に必要。
軽さ最優先で華奢なリール選んじゃうと、すぐ砂噛んだり、デカイの掛かって壊れたりするリスクがあるからね。
だから、まあ目安として、3000番クラスなら250g前後くらい?4000番なら280gくらいまでなら、パワーとか耐久性もあって、そんなに重すぎない、良いバランスなんじゃないかな。
あとは、やっぱりロッドとの相性!こればっかりは持ってみないと分からないからね!
サーフで使うリグとリールの相性
- フロートリグ(10g~30g程度):遠投性と、ゆっくり巻けるギア比(ノーマルも可)も有効
- キャロライナリグ(10g~30g程度):遠投性、感度、底取りのしやすさ。ハイギアが有利な場面も
- メタルジグ(10g~40g程度):遠投性、速い巻き取り(ハイギア)、ジャークなどの操作性
- 重めのジグヘッド(3g~10g程度):遠投性、感度、操作性
- メインで使うリグの重量や操作方法に合わせて、リールのパワーやギア比を考慮
サーフアジングでは、遠投するために、港湾アジングで使うジグ単よりも、重さのあるリグを使うことが多くなります。
どんなリグをメインに使うかによっても、リールに求められる性能や最適なギア比が変わってくるので、その相性も考慮しましょう。
まず、遠浅のサーフなどで、表層~中層をゆっくりと探るのに有効な「フロートリグ」。
使用するフロートの重さは様々ですが、10g~30g程度のものが一般的です。
遠投性能はもちろん重要ですが、フロートをゆっくりと漂わせるように誘う場合は、必ずしもハイギアである必要はなく、ノーマルギアの巻き感度の良さが活きる場面もあります。
次に、ボトム(海底)付近を狙うのに適した「キャロライナリグ」。
これもシンカーの重さは10g~30g程度が主流です。
遠投してボトムを取り、ズル引いたりリフト&フォールさせたりして誘います。
遠投性能と、ボトムの感触やアタリを感じ取る感度、そして仕掛けを操作しやすいレスポンスの良さが求められます。
手返しを考えるとハイギアが有利でしょう。
さらに飛距離を出したい場合や、活性の高いアジをリアクションで狙う場合に有効なのが「メタルジグ」。
10g~40g程度の重さを使うことが多いです。
圧倒的な遠投性能と、高速リトリーブやジャークといったアクションに対応できるハイギア、そしてしっかりとした巻き上げパワーが必要になります。
比較的波が穏やかな状況や、手前のブレイクを狙う場合には、「重めのジグヘッド」(3g~10g程度)を使うこともあります。
この場合は、遠投性能に加え、ジグ単に近い繊細な操作感や感度も重要になってきます。
このように、自分がサーフでどんなリグを使って、どんな風にアジを釣りたいかをイメージし、それに合ったパワーやギア比、操作性を持つリールを選ぶことが、釣果への近道となります。
アングラーズアドバイス
サーフって、使うリグが結構重いんだよね。
フロートとかキャロとか、メタルジグとか。
だから、リールもある程度のパワーがないと、巻くのがしんどくなっちゃう。
ギア比も、まあ基本はハイギアが良いと思うけど、フロートで超ゆっくり巻きたい時とかは、ノーマルギアの方がやりやすいって人もいるかもね。
自分が一番よく使うリグに合わせて、リールの特性を選ぶのが大事。
まあ、大は小を兼ねるで、パワー系のハイギアリール(3000番とか4000番のHG/XH)買っとけば、だいたいのリグは扱えると思うけどね!
ロングロッドとのタックルバランスも考慮しよう
- サーフでは9フィート以上のロングロッドが一般的
- リール単体の重さだけでなく、ロッドに装着した際のバランスが重要
- 先重りすると、キャストしにくく、疲れやすい
- 理想は、リールフット付近でバランスが取れること
- 可能であれば、実際にロッドとリールを組み合わせて確認するのがベスト
最後に、忘れてはならないのが、サーフアジングで使う「ロングロッド」とのタックルバランスです。
サーフでは、遠投性能を確保するために、9フィート(約2.7m)以上、時には10フィートを超えるような長いロッドを使用するのが一般的です。
リールを選ぶ際には、リール単体の重量だけでなく、このロングロッドに装着した時に、タックル全体のバランスがどうなるかを考慮することが非常に重要になります。
例えば、ロッドが長いのにリールが軽すぎると、ロッドの先端側が重く感じる「先重り」の状態になり、キャストの際に振り抜きにくかったり、長時間持っていると手首が疲れたりします。
逆に、ロッドに対してリールが重すぎても、やはり持ち重り感が出て快適な操作を妨げます。
理想的なのは、リールをロッドに装着した状態で、リールフットの少し前あたりを支点にして、水平に近いバランスが取れることです。
これにより、キャスト時の振り抜きがスムーズになり、ロッド操作も軽快に行え、長時間の釣りでも疲れにくくなります。
このタックルバランスは、カタログスペックだけでは判断が難しく、実際にロッドとリールを組み合わせてみないと分からない部分です。
もし可能であれば、釣具店で自分のロッドに、候補のリールを装着させてもらい、実際に持ってバランスを確認することをおすすめします。
どんなに高性能なリールでも、ロッドとのバランスが悪ければ、その性能を十分に発揮することはできません。
タックル全体のバランスを最適化することが、快適なサーフアジングへの最後の鍵となります。
アングラーズアドバイス
これ、めっちゃ大事!
特にサーフみたいに長いロッド使うときは、リールとのバランスが悪いと、ほんと疲れるんだよね。
先重りするタックルだと、キャストも決まらないし、一日中持ってると手首痛くなるし…。
だから、リール選ぶときは、重さだけじゃなくて、自分のロッドとの相性も考えないとダメ。
一番良いのは、釣具屋さんでロッドに付けて持ってみることだね。
それで「あ、これしっくりくるな」っていうのが見つかれば最高!
面倒くさがらずに、バランスチェックはしっかりやろう!
サーフでアジングを楽しみたいおすすめ5選
さあ、サーフアジングに挑戦したくなってきたあなたへ!
ここでは、遠投性能、パワー、耐久性、そしてコストパフォーマンスのバランスに優れた、サーフアジングにおすすめのリールを5つ厳選してご紹介します。
これらのリールを相棒に、広大なサーフでアジとの出会いを楽しみましょう!
ダイワ 23 レガリス(LT3000-XH)
- ダイワのエントリークラスながらZAION Vを採用した人気モデル
- LT3000番で自重210gという軽さを実現
- XH(エクストラハイギア)で手返し抜群
- LC-ABSスプールで飛距離も期待できる
- ATD TYPE-L搭載でドラグ性能も進化
- サーフ入門に最適なハイコストパフォーマンスリール
ダイワのエントリークラスながら、上位機種に迫る性能で人気の「レガリス」。
23年モデルでは、ボディとローターに軽量・高剛性なカーボン樹脂「ZAION V」を採用し、さらなる進化を遂げました。
LT3000-XHは、サーフアジングで使いやすい3000番サイズでありながら、自重210gという驚きの軽さを実現しています。
長時間のキャストでも疲れにくいのは大きなメリットですね。
ギア比は6.2のエクストラハイギア(XH)で、遠投後のルアー回収や、波打ち際での素早い巻き取りを楽々こなします。
スプールには、飛距離アップとトラブルレス性能を両立する「LC-ABS」を搭載。
ドラグも、滑り出しのスムーズさに定評のある「ATD TYPE-L」が採用されており、不意の大物にも対応できます。
PE1.0号を200m巻けるラインキャパシティも、サーフアジングには十分です。
これだけの性能を備えながら、価格は非常にリーズナブル。
まさに、サーフアジング入門の最初の一台として、自信を持っておすすめできるハイコストパフォーマンスリールです。
アングラーズアドバイス
新しいレガリス、マジでコスパやばい!
ZAION V使ってて、LT3000で210gって、軽すぎでしょ!
XHギアだし、LC-ABSスプールだし、ATD TYPE-Lまで付いてるし…もう上位機種いらないんじゃない?って思うレベル(笑)。
サーフで使うのに必要なスペックは全部揃ってる感じだね。
見た目も安っぽくないし、これで1万円台前半で買えるのは凄い。
サーフアジング始めたいけど、あんまりお金かけられない…って人には、もうこれ一択でいいんじゃないかな!
シマノ 21 ナスキー(C3000HG)
- シマノのエントリー~ミドルクラスを担う、信頼性の高い定番モデル
- HAGANEギア、X-SHIP搭載で、高負荷時でも力強く滑らかな巻き心地
- サイレントドライブで静粛性も向上
- コアプロテクトによる防水性能で、ソルトでの使用も安心
- C3000HGは、パワーと手返しを両立するスペック(ただし深溝スプール)
シマノのスピニングリールの中でも、基本性能の高さと信頼性で長年人気を集めているのが「ナスキー」です。
エントリークラスとミドルクラスの中間に位置し、「迷ったらナスキー」と言われるほどの定番モデル。
その信頼性の根幹を支えるのが、精密冷間鍛造で作られた強靭な「HAGANEギア」と、ギアの最適な噛み合わせを維持する「X-SHIP」です。
これにより、負荷がかかった状態でも、力強く滑らかな巻き上げが可能となり、耐久性も高いレベルを誇ります。
さらに「サイレントドライブ」による静かな回転、「コアプロテクト」による防水性能も備え、上位機種に迫る充実のスペックとなっています。
ご紹介するC3000HGは、2500番ボディに3000番サイズのスプールを組み合わせたコンパクトモデルで、ギア比6.2のハイギア仕様。
サーフアジングに必要なパワーと手返しの良さを兼ね備えています。
自重は240gと、レガリスと比べるとやや重めですが、その分、剛性感や耐久性に対する安心感は高いと言えるでしょう。
一点注意が必要なのは、このモデルは深溝スプールであること。
PE1号が400mも巻けてしまうため、サーフアジングで使うPE0.8号などを巻く場合は、かなりの量の下巻きが必要になります。
下巻きの手間はありますが、それを差し引いても、基本性能の高さと信頼性は大きな魅力。
長く安心して使える、しっかりとした作りのリールを求めている方におすすめです。
アングラーズアドバイス
ナスキーは、ほんと優等生って感じのリールだよね。
HAGANEギアとか入ってて、巻き心地もパワーも、この値段考えたら十分すぎる。
コアプロテクトで防水もしっかりしてるから、サーフで使っても安心感ある。
C3000HGは、パワーもスピードもちょうど良い感じ。
ただ、スプールが深溝なのがちょっと玉にキズかな。
下巻き、結構しっかりしないといけないから、そこだけ注意だね。
でも、基本性能しっかりしてるから、長く使える良いリールだと思うよ!
ダイワ 21 フリームス(LT3000-XH)
- ZAION Vボディを採用した、ダイワの人気ミドルクラスモデル
- LT3000番ながら自重225gと軽量
- XH(エクストラハイギア)で、圧倒的な手返し性能
- マグシールド搭載で防水性・耐久性も高い
- LC-ABSスプールで遠投性能も確保
- 性能と価格のバランスが良く、幅広いアングラーにおすすめ
先にボートアジング向けでも紹介した「フリームス」ですが、こちらはサーフアジングにより適したLT3000-XHモデルです。
ボディ素材に軽量・高剛性な「ZAION V」を採用し、LT3000番というパワー系の番手ながら、自重225gという軽さを実現しています。
ギアには滑らかさと耐久性を両立した「タフデジギア」、ドラグには「ATD」、そして防水・防塵機構としてピニオン部に「マグシールド」を搭載。
スプールには飛距離アップに貢献する「LC-ABS」を採用しており、まさにサーフアジングで求められる性能をバランス良く備えています。
ギア比は6.2のエクストラハイギア(XH)なので、遠投後の回収スピードは抜群。
ラインキャパシティもPE1.0号を200m巻けるので、サーフでの使用に十分対応できます。
最大ドラグ力も10kgとパワフルなので、不意の大物にも安心です。
先に紹介したレガリスよりもワンランク上のモデルとなり、より高い剛性感や耐久性が期待できます。
それでいて価格はミドルクラスに抑えられており、性能と価格のバランスが非常に良いモデルと言えるでしょう。
サーフアジング入門から、中級者のステップアップまで、幅広いアングラーにおすすめできる、信頼性の高いリールです。
アングラーズアドバイス
フリームス、これも良いリールだよねー。
レガリスよりちょっと高いけど、その分しっかり感があるというか、安心感が違う感じ。
ZAION Vボディにマグシールドも付いてて、タフに使えそう。
LT3000-XHは、まさにサーフど真ん中って感じのスペック。
軽いし、速いし、飛ぶし、強い!
これといった弱点が見当たらない、優等生リールだと思うな。
レガリスじゃちょっと物足りないけど、ルビアスとかは高い…って人には、フリームスがちょうど良い選択肢になるんじゃないかな。
シマノ 23 エクスセンスBB(C3000MHG)
- シマノのシーバスブランド「エクスセンス」のBB(ベーシック)モデル
- シーバスゲームで求められる剛性・耐久性・防水性を備える
- HAGANEギア、Xプロテクト搭載でタフな使用に対応
- Gフリーボディで持ち重りを軽減
- サーフアジング、特に大型狙いや外道が多い場合に有効
こちらはアジング専用モデルではありませんが、シマノのシーバスブランド「エクスセンス」のエントリーモデル「エクスセンスBB」です。
シーバスゲームは、サーフアジングと同様に、遠投性能や、大型魚とのファイトに耐える剛性・耐久性、そして防水性能が重要視される釣り。
そのため、このエクスセンスBBは、サーフアジングにも流用できる十分なスペックを備えています。
心臓部には強靭な「HAGANEギア」を搭載し、防水機構として「Xプロテクト」を採用。
これにより、サーフでのタフな使用にもしっかりと応えてくれます。
また、リールの重心を手元に近づける「Gフリーボディ」により、ロッドとの一体感を高め、持ち重りを軽減する効果も期待できます。
C3000MHGは、2500番ボディに3000番ミディアムシャロースプールを組み合わせたモデルで、ギア比は5.8のハイギア。
PE1.0号が190m巻けるラインキャパシティはサーフに最適です。
自重は235gと標準的ですが、その分、剛性感はしっかりしています。
サーフアジングにおいて、アジだけでなく、シーバスやヒラメといったパワフルな外道も頻繁にヒットするような状況や、特に大型のアジを狙いたい場合に、このリールのタフさが活きてくるでしょう。
アジング専用にこだわる必要はない、という方には、面白い選択肢となるはずです。
アングラーズアドバイス
エクスセンスBB、シーバス用だけど、サーフアジングにも全然使えるよね!
むしろ、シーバス用だから、作りがガッチリしてて安心感ある。
Xプロテクトとかも付いてるし、サーフでラフに使っても大丈夫そうな感じ。
C3000MHGは、番手もギア比もラインキャパも、サーフアジングにちょうど良いスペック。
見た目も黒基調でカッコイイしね。
アジだけじゃなくて、なんか色々釣れちゃうかも?みたいなサーフで釣りするなら、こういうタフなリールを選んどくのもアリだと思うよ!
アブガルシア ゼノン(3000SH)
- アブガルシアのフラッグシップ軽量スピニングリール
- マグネシウム製ボディ等により、3000番で自重160gという驚異的な軽さ
- C6 V-Rotor採用で、巻き出しの軽さと低慣性化を実現
- フリクションフリー構造で、滑らかな巻き上げ
- Salt Shieldベアリング搭載で、塩ガミ耐久性も確保
- 軽さとパワーを極限まで追求したいアングラーへ
最後にご紹介するのは、アブガルシアのフラッグシップ軽量スピニングリール「ゼノン」です。
その最大の特徴は、徹底的に追求された「軽さ」。
ボディ素材に軽量なマグネシウム合金を採用し、ローターには軽量・高剛性なカーボン樹脂「C6 V-Rotor」を搭載。
さらに、メインシャフト構造「フリクションフリー」など、各部の設計を最適化することで、なんと3000番サイズでありながら、自重160gという驚異的な軽さを実現しています。
これは、同クラスのダイワやシマノのフラッグシップモデルに匹敵する、あるいはそれを凌駕するほどの軽さです。
ギア比は6.0のハイギア(SH)で、手返しの良さも確保。
ピニオンギア部には、塩ガミに強い「Salt Shieldベアリング」を採用し、ソルトウォーターでの耐久性にも配慮されています。
PE1.0号が140m巻けるラインキャパシティは、サーフアジングで使うにはギリギリかもしれませんが、飛距離よりも軽さを最優先したい、あるいはPE0.8号などをメインに使う場合には、十分対応可能です。
最大ドラグ力は5.2kgと、パワーも必要十分。
価格はフラッグシップ級となりますが、「サーフでも、とにかく軽いリールで快適にキャストし続けたい」「軽さとパワーを最高レベルで両立したい」と考える、こだわり派のアングラーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
アングラーズアドバイス
アブのゼノン、これも軽い!軽すぎる!
3000番で160gって、ちょっと意味が分からないレベル(笑)。
マグネシウムボディとか、ローターとか、もう軽さに全振りしてる感じだよね。
それでいて、巻きも軽いし、Salt Shieldベアリングで耐久性も考えてる。
ラインキャパがちょっと少ないのが、サーフで使うには気になる点だけど、それを補って余りある軽さの魅力がある。
軽いロングロッドと組み合わせて、究極の軽量タックルを目指したい人には、最高の選択肢かもね。
まあ、値段もフラッグシップだけど…いつかは使ってみたいリールの一つだな!
釣具の売れ筋ランキングも
忘れずにチェック!