アジングロッドを手に、アジとの繊細な駆け引きを楽しんでいるあなた。
そして、ボートからアオリイカを狙う、エキサイティングな「ティップランエギング」にも興味津々!
「もしかして、このアジングロッド、ティップランにも使えちゃったりするんじゃないの…?」なんて、淡い期待を抱いたことはありませんか?
1本の竿で、アジもイカも釣れたら、なんだかすごく得した気分になりますよね!
でも、本当にあの繊細なアジングロッドで、重いエギをシャクり、大型アオリイカの強烈なジェット噴射と渡り合えるのでしょうか?
この記事では、そんな「アジングロッドでティップランって、ぶっちゃけどうなの?」という、多くのアングラーが一度は頭をよぎるかもしれない無謀な(?)疑問について、そのリアルな可能性と、そこに立ちはだかる非常に大きな壁、そして「もし、それでも万が一…」という場合の心構えを、包み隠さず、そして正直に解説していきます!
あなたのタックルボックスに眠るアジングロッドの、未知なる限界(と、おそらくは悲劇)を探る旅に、一緒に出かけましょう!
アジングロッドとティップラン専用ロッド、似て非なるその特性
まず大前提として、アジングロッドとティップラン専用ロッドは、同じ「竿」というカテゴリーにはあっても、その目的も設計思想も、全くと言っていいほど異なります。
見た目がちょっと似ているからといって、同じように使えると考えるのは、大きな間違いの始まりかもしれません。
その根本的な違いを、しっかりと理解しておきましょう。
狙うイカとアジ、そしてエギとジグヘッドの違い
- アジング:アジがターゲット。メインルアーは1g前後の超軽量ジグヘッド+ワーム。アタリは「コツッ」や「フッ」と繊細。
- ティップラン:アオリイカがターゲット。ボートから専用エギ(20g~60g以上も)をバーチカルに落とし、シャクってステイ。アタリはティップの「戻り」や「押さえ込み」で取る。
- ターゲットの生態、釣り方、そして使うルアーの重さや種類が、根本から全く異なる。
まず、狙う相手が全く違いますよね。
アジングは、ご存知の通り、海の「アジ」をメインターゲットとし、主に使うルアーは1g前後の非常に軽いジグヘッドにワームをセットしたものです。
アタリも「コツッ」という小さなものから、ラインテンションが「フッ」と抜けるような、本当にごくわずかな変化であることが多い、繊細な釣りです。
一方、「ティップランエギング」は、ボートからアオリイカを狙う釣法です。
使うのは、20g~40g、時には60gを超えるような、専用設計された重いエギ(イカを模したルアー)。
このエギを船から真下や少し投げた先に落とし、海底で数回シャクり上げてからピタッと止め(ステイさせ)、その時にエギにアオリイカが触れたり抱きついたりした瞬間の、ロッドティップ(穂先)が「フッ」と戻ったり、「クッ」とわずかに押さえ込まれたりする変化を見てアタリを取ります。
ショアからのエギングとは異なり、ティップの微細な動きでアタリを感知するのが大きな特徴です(ショアからのティップランという非常に特殊なスタイルも存在しなくはありませんが、一般的ではありません)。
このように、ターゲットの生態、基本的な釣り方、そして何よりも使用するルアー(エギとジグヘッド)の重さや種類が、アジングとティップランでは根本から全く異なっているのです。
アングラーズアドバイス
そう、アジとアオリイカじゃ、まず相手が違うし、釣り方も全然違うんだよね。
アジングは「軽い仕掛けで、小さいアタリを取る」のが基本。
ティップランは「重いエギを、船から落としてシャクって、ティップの動きでアタリ見る」のが基本。
使う道具の重さも、アジが「g(グラム)」単位なら、アオリイカは「号(1号≒3.75g)」とか「何十g」っていう世界だから、もう全然スケールが違うのよ。
この違いを無視しちゃ、お話にならないってことだね!
ロッドパワーと適合ウェイトの決定的差異
- アジングロッド:適合ルアーウェイトはMAXでも5g~10g程度が一般的。非常にライトパワー(UL~Lクラス)。
- ティップラン専用ロッド:適合エギウェイトは20g~60g以上。重いエギを操作し、大型アオリイカを引き剥がす強靭なバットパワー(ML~Mクラス以上)。
- アジングロッドでは、ティップラン用エギの重さにまず耐えられない。キャストもシャクリも不可能。
ターゲットと釣り方が違えば、当然、ロッドに求められるパワーと、扱えるルアー(エギ)の重さも、天と地ほど変わってきます。
アジングロッドは、軽いジグヘッドを繊細に操作するために、UL(ウルトラライト)やL(ライト)といった、非常にライトなパワークラスが中心です。
適合ルアーウェイトも、上限がMAXでも5g~10g程度までのモデルがほとんどですよね。
一方、ティップラン専用ロッドは、20gや30g、時には60gを超えるような重い専用エギを、水深のある場所で軽快にシャクり上げ、そしてヒットした大型のアオリイカ(時には2kgを超えるようなモンスターも!)の強烈なジェット噴射を受け止め、海底の根から引き剥がすための、強靭なバットパワー(竿の根本の力)が不可欠です。
そのため、ティップラン専用ロッドのパワークラスは、ML(ミディアムライト)やM(ミディアム)、あるいはそれ以上の、しっかりとしたパワーを持つものが主流となります。
適合エギウェイトも、当然ながら20g~60g以上といった、アジングロッドのそれをはるかに超える数値が設定されています。
この「ロッドパワー」と「適合ウェイト」の決定的な差異を考えれば、アジングロッドでティップラン用エギを扱おうとすることが、いかに無謀であるかは明らかでしょう。
まず、重すぎてキャストできませんし、無理にシャクろうとすれば、ティップやブランクスがその負荷に耐えきれず、簡単に破損してしまいます。
アングラーズアドバイス
これがもう、絶望的な違いだよね。
アジングロッドって、せいぜい5gとか7gのルアー投げるのが限界なのに、ティップランのエギって、普通に30gとか40gとかあるじゃん?
そんなもん、アジングロッドでシャクろうとしたら、もう竿が「バキッ!」って音立てて、天に召されるのが目に見えてる(笑)。
パワーも全然違うしね。
アジングロッドでキロアップのアオリイカとか掛けたら、もう竿ごと海に引きずり込まれるんじゃないかってくらい、何もできないと思うよ!
ティップに求められる「アタリの表現力」の違い
要素 | アジングロッドティップ | ティップラン専用ロッドティップ |
---|---|---|
主なアタリの出方 | 吸い込みバイトによる「フッ」という抜け、ついばむ「コツッ」 | イカがエギを抱いた後の、テンション変化によるティップの「戻り」「フワつき」「押さえ込み」 |
求められるティップ特性 | 超高感度、荷重変化の察知、食い込みの良さ(ソリッド)、反響感度(チューブラー) | 目感度重視、適度な張りとしなやかさ、エギの重さに負けない強さ、アタリを明確に表現する復元力 |
ティップ素材・構造 | 極細カーボンソリッド、高感度チューブラー、チタンなど | やや太めのカーボンソリッド(白塗りなど視認性重視)、特殊なチューブラーなど |
- アジング:アジの微細な「吸い込み」や「接触」を、手感度や目感度で捉える。
- ティップラン:エギを抱いたイカの動きや、エギにかかるテンションのわずかな変化を、ティップの「動き(戻りや押さえ込み)」で視覚的に捉える。
- 同じ「ティップでアタリを取る」釣りでも、アタリの質と表現方法が全く異なるため、それぞれに最適化されたティップ設計が必要。
アジングもティップランも、どちらも「ティップ(穂先)でアタリを取る」という点では共通しているように見えるかもしれません。
しかし、その「アタリの出方」と、ティップに求められる「アタリの表現力」は、実は全くと言っていいほど異なるのです。
アジングでは、アジがジグヘッドを吸い込んだ時の「フッ」とラインテンションが抜けるアタリや、「コツッ」とついばむような、非常に微細な振動や重みの変化を手感度や目感度で捉えます。
そのため、ティップには究極の感度や、しなやかな食い込み性能が求められます。
一方、ティップランエギングでは、アオリイカがフォール中やステイ中のエギに触れたり、抱きついたりした際に、それまでエギの重みで曲がっていたティップが「フッ」とわずかに戻ったり(いわゆるティップランアタリ)、あるいは逆に「グッ」と押さえ込まれたりする、ティップの「動き」を見てアタリを判断します。
つまり、アジングが「振動」や「重み」でアタリを感じるのに対し、ティップランは主にティップの「視覚的な変化」でアタリを取るのです。
このティップラン特有のアタリを明確に表現するために、専用ロッドのティップは、ある程度の重さがあるエギを操作しても負けない適度な張りを持ちつつ、イカが触れた瞬間のわずかなテンション変化にも敏感に反応し、目で見て分かりやすい動きをするように、絶妙なバランスで設計されています。
多くの場合、視認性を高めるためにティップ部分が白や蛍光色に塗装されていますよね。
アジングロッドのティップは、このようなティップラン特有のアタリを表現するようには作られていません。
重いエギの負荷でティップが入りすぎてしまったり、逆に張りが強すぎてアタリが出なかったり、あるいはアタリが出ても分かりにくかったりする可能性が高いのです。
アングラーズアドバイス
これもねー、全然違うんだよなぁ。
アジングのティップって、もう本当に「感じる」ためのセンサーみたいなもんだけど、ティップランのティップは、「アタリを目で見る」ためのインジケーターみたいな役割が大きいんだ。
だから、アジングロッドのティップで、ティップランのあの「フワッ」て戻るアタリとか、「チョン」て入るアタリとか、ちゃんと見れるかっていうと、かなり難しいと思う。
そもそも、重いエギ付けたら、アジングロッドのティップなんて、ずっと曲がりっぱなしでお辞儀しちゃって、アタリもクソもない状態になっちゃう可能性大だよ(笑)。
アジングロッドでティップラン…果たしてメリットはあるのか?
これまでの話で、アジングロッドとティップラン専用ロッドがいかに違うものか、お分かりいただけたかと思います。
では、それでもあえてアジングロッドでティップランに挑むことに、何かメリットはあるのでしょうか?
正直に言って、そのメリットを見出すのは非常に困難ですが、強いて挙げるとすれば…といったレベルで考えてみましょう。
手持ちタックルで「雰囲気」だけ味わう?
- 専用ロッドを買う前に、ティップランがどんな釣りか、ほんの少しだけ「雰囲気」を体験できる…かも?
- ただし、それは本来のティップランとは全く異なる、非常にストレスフルな体験になる可能性が高い。
- 「やっぱり専用ロッドじゃないとダメだ」と、専用ロッドの必要性を痛感できる、という逆説的なメリット?
もし、あなたがティップランエギングに興味を持ち始めたばかりで、「いきなり専用タックルを揃えるのはちょっと…でも、どんな釣りなのか、ほんの少しだけでも雰囲気を味わってみたい」と考えているとします。
そんな時、もし手元にアジングロッド(それも、ある程度パワーのあるもの)しかないのであれば、それを使って、本当に「雰囲気だけ」を体験してみる、ということは、もしかしたら不可能ではないかもしれません。
ただし、それは、ティップランエギングの本来の楽しさや奥深さを味わえるものではなく、むしろ「重いエギが全然シャクれない…」「ティップが曲がりすぎてアタリが分からない…」「すぐに疲れる…」といった、非常にストレスフルな体験になる可能性が極めて高いです。
そして、その結果として、「あぁ、やっぱり専用ロッドじゃないと、この釣りはまともにできないんだな」と、ティップラン専用ロッドの必要性を、身をもって痛感することができる、という逆説的なメリット(?)は、あるかもしれませんね。
しかし、それはあまりにもネガティブな体験であり、ティップランという釣りの魅力に触れる前に、嫌いになってしまうリスクすら伴います。
やはり、「雰囲気だけ」を味わうためであっても、アジングロッドでの代用は、積極的にはおすすめできません。
アングラーズアドバイス
うーん、メリットねぇ…正直、ほとんど無いと言ってもいいんじゃないかな(笑)。
無理やりアジングロッドでティップランやって、「あ、ティップランってこういう感じなのね(全然違うけど)」って、ほんの表面だけ舐めるくらいはできるかもしれないけど、それで「ティップラン楽しい!」って思えるかは、かなり疑問だよね。
むしろ、「ティップランって、こんなにツラくて釣れない釣りなのか…」って誤解しちゃう可能性の方が高いと思う。
だから、もし本気でティップランやってみたいなら、最初からちゃんと専用の道具使うか、せめてレンタルタックル借りるのが一番だよ!
超絶ライトなティップランなら…?(超限定的)
- もし、10g以下の超軽量なティップラン専用エギ(そんなものが存在するとして)があり、
- 水深がごく浅く(10m未満など)、潮もほとんど流れていない、
- ターゲットも超小型のアオリイカ(新子サイズ)に限定される、
- といった、全ての条件が奇跡的に揃えば、アジングロッド(L~MLパワー)でも「何かが起こる」可能性はゼロではない…かも。
- しかし、それはもはや「ティップラン」と呼べるのかどうか…。
それでも、どうしてもアジングロッドでティップラン的な釣りができないか、と可能性を探るのであれば、それはもう「超絶ライトなティップラン」、あるいは「ティップラン風の何か」とでも呼ぶべき、非常に限定的な状況下での話になります。
例えば、もし仮に、10g以下といった、アジングロッドでもなんとか扱えるくらいの、超軽量なティップラン専用エギ(そんなものが存在するとして…ですが)があり、
かつ、釣りをする場所の水深がごく浅く(例えば10m未満)、潮の流れもほとんどない、鏡のような海況で、
さらに、ターゲットも手のひらサイズの、いわゆる「新子(アオリイカの赤ちゃん)」と呼ばれるような、超小型のアオリイカに限定される、
といった、全ての条件が奇跡的に、そして完璧に揃ったとしましょう。
そんな、万に一つ、いや億に一つあるかないかの特殊な状況であれば、アジングロッドの中でも比較的パワーのあるL(ライト)クラスやML(ミディアムライト)クラスのモデルを使って、エギをそっと落とし、優しくシャクり、ティップのわずかな変化でアタリを取って、超小型のアオリイカを釣る…なんていうことが、「もしかしたら」起こる可能性は、完全にゼロではないかもしれません。
しかし、それはもはや、一般的にイメージされるダイナミックなティップランエギングとは全く異なる、極めてフィネスで、そして釣果もあまり期待できない、特殊な「遊び」の領域と言えるでしょう。
そして、そんな奇跡的な状況は、まず現実には存在しないと考えた方が賢明です。
アングラーズアドバイス
超絶ライトなティップランねぇ…もう、それってティップランっていうより、「アジングロッドで釣れちゃったイカ」みたいな感じじゃない?(笑)
もし、本当に軽いティップランエギとか、小さいイカ専用のエギとかがあって、水深もめちゃくちゃ浅くて、潮も全然動いてなくて…って、そんな夢みたいな状況があったとしたら、まあ、アジングロッドでも遊べるかもしれないけどね。
でも、それって、ティップランの醍醐味である「ドスン!」と乗るアタリとか、大型イカとのパワフルなファイトとかは、全く味わえないだろうなぁ。
やっぱり、ティップランはティップラン専用の道具でやるからこそ、面白いんだと思うよ!
無謀な挑戦!アジングロッドでティップランをする際の致命的リスク
さて、ごくわずかな可能性を探ってはみましたが、やはり現実的には、アジングロッドでティップランエギングに挑むことは、「無謀な挑戦」と言わざるを得ません。
そこには、楽しむどころか、大切なタックルを失い、釣りを台無しにしてしまう、致命的なリスクが数多く潜んでいるのです。
その危険性を、しっかりと認識してください。
ロッド(特にティップ)破損の可能性大!エギの重さとシャクリに耐えられない
- アジングロッドは、ティップラン用エギ(20g~60g以上)の重さに耐えられるように設計されていない。
- キャストはもちろん、エギをシャクる動作の負荷で、ティップやブランクスがいとも簡単に折れる。
- 特に繊細なソリッドティップは、一瞬で致命的なダメージを受ける。
- 修理費用を考えたら、安いティップラン専用ロッドが余裕で買えてしまう。
これが、アジングロッドでティップランを試みた際に、最も高確率で、そして最も悲劇的な形で発生するであろうトラブルです。
「ロッドの破損」、特に「ティップ(穂先)の破損」。
繰り返しになりますが、アジングロッドは、基本的に1g~数g程度の、極めて軽いルアーを扱うために、非常に細く、繊細に作られています。
一方、ティップランエギングで一般的に使用される専用エギは、軽いものでも20g程度、標準的なもので30g~40g、深場や速潮時には60gを超えるようなものまであります。
この、アジングロッドの想定負荷を何十倍も超えるような重さのエギを、アジングロッドでキャストしようとしたり、あるいはティップラン特有の、竿先を鋭く、力強くシャクり上げるような動作をしたりすれば、どうなるでしょうか?
答えは火を見るより明らかです。
特に、アジングロッドの命とも言える、あの極細で繊細なティップ部分は、その負荷に全く耐えきれず、まるで乾いた小枝のように、「パキッ!」という音と共に、いとも簡単に折れてしまうでしょう。
ティップだけでなく、ブランクス(竿本体)の途中から、無残にも真っ二つに折れてしまうことも十分にあり得ます。
そうなれば、楽しいはずのティップラン釣行は、一瞬にして悪夢へと変わり、高価なアジングロッドであればあるほど、その精神的なショックと経済的な損失は計り知れません。
ロッドの修理には、安くない費用と、長い時間がかかります。
その修理費用を考えたら、おそらく釣具屋さんで最も安いクラスのティップラン専用ロッドが、余裕で購入できてしまうでしょう。
あなたの大切なアジングロッドを、一瞬の気の迷いや無謀な挑戦で、再起不能な状態にしてしまうことのないように、重いティップラン用エギをアジングロッドで扱うのは、絶対に、絶対に避けるべきです。
アングラーズアドバイス
これ、本当に一番やっちゃダメなやつ!絶対に!
アジングロッドで、あの重たいティップランエギしゃくったら、もう100%折れると思っていい。
特にティップね。アジングロッドのティップなんて、ちょっとしたことで簡単に「ポキッ」ていっちゃうくらい、超デリケートなんだから。
「俺のアジングロッド、MLパワーだから、ちょっとくらい大丈夫っしょ!」とか、そういう問題じゃないんだ。
根本的に、竿の作りと想定してる負荷が、ティップランとは全く違うからね。
竿折って、悲しい思いして、高い修理代払って、おまけに船の上で白い目で見られたくなかったら、絶対に無理しちゃダメだぞ!約束だからな!
エギをまともに操作できない、アタリも取れない
- アジングロッドのパワーでは、重いティップラン用エギをキビキビとアクションさせることができない。
- ティップがエギの重さに負けてしまい、シャクってもエギがほとんど動かない「ティップだけお辞儀状態」に。
- ティップが常に曲がりっぱなしで、ティップラン特有の「戻りアタリ」や「押さえ込みアタリ」が全く分からない。
- 結果的に、釣りとして成立せず、ただ疲れるだけで終わる可能性大。
たとえ、奇跡的にロッドが重さに耐えられたとしても(そんなことはまずありえませんが)、次に待ち受けているのが、「エギをまともに操作できない」「アタリが全く取れない」という、釣りとして致命的な問題です。
ティップランエギングでは、エギを海底まで沈めた後、ロッドを数回シャクり上げてエギをダートさせ、その後ピタッと止めてステイさせ、そのステイ中にティップに出るアタリを取る、という一連の動作が基本となります。
しかし、アジングロッドのようなライトなパワーのロッドでは、20g以上もある重いティップラン用エギを、キビキビと、そしてキレのある動きでシャクり上げることが、まずできません。
ロッドティップがエギの重さに完全に負けてしまい、いくらシャクってもティップだけがグニャグニャとお辞儀をするだけで、エギはほとんど動いていない…なんていう、悲しい状況になりがちです。
これでは、アオリイカにエギをアピールすることすらできませんよね。
さらに、ティップランのキモである「アタリの感知」においても、アジングロッドは大きなハンデを負います。
ティップラン専用ロッドは、重いエギの負荷でティップが適度に曲がり、そこからイカが触れた瞬間にティップが「フッ」と戻ったり、「グッ」と押さえ込まれたりする動きを、目で見て明確に捉えられるように設計されています。
しかし、アジングロッドでは、ティップがエギの重さで常に曲がりっぱなしになってしまい、その微妙な変化を捉えることが非常に困難です。
「ずっとティップが曲がってるから、どれがアタリか全然分からない…」そんな状態では、釣りとして成立しませんよね。
結果的に、ただ重いエギを上げ下げするだけの、疲れるだけの時間になってしまう可能性が非常に高いのです。
アングラーズアドバイス
これもねー、実際にやってみると「あ、これ無理だわ」って、たぶん3回シャクったくらいで気づくと思う(笑)。
アジングロッドでティップランエギシャクっても、竿が「フニャンフニャン」するだけで、全然エギが動いてる感じしないんだよね。
で、ティップはエギの重さでずーっと曲がりっぱなしだから、イカが触ったとしても、それがアタリなのか、ただ船が揺れてるだけなのか、もう全然区別がつかない。
これじゃあ、釣れるもんも釣れないよね。
やっぱり、それぞれの釣りには、それに合った道具の硬さとか、調子っていうのがあるんだよなーって、改めて思い知らされるよ。
フッキングが決まらない、大型アオリイカのパワーに完敗
- アジングロッドのフッキングパワーでは、アオリイカの硬い胴体にカンナを深く打ち込むのが困難。
- 浅掛かりで、巻き上げ途中やジェット噴射で簡単にバレてしまう。
- 大型アオリイカ(キロアップなど)の強烈なジェット噴射や重みに、ロッドが耐えきれず、のされてしまう。
- ラインブレイクやロッド破損のリスクもさらに高まり、キャッチできる可能性は限りなく低い。
もし、万に一つの確率で、アジングロッドでティップランのアタリらしきものを捉え、渾身のアワセを入れたとしても、そこからがさらなる試練の始まりです。
まず、「フッキングが決まらない」という問題。
アオリイカは、アジのように口でルアーを吸い込むのではなく、複数の足でエギを抱きかかえ、その硬い胴体や足に、エギの後ろに付いている「カンナ」と呼ばれる特殊な針を掛ける必要があります。
このカンナを、アオリイカの体に深く、そして確実にくい込ませるためには、ある程度しっかりとしたフッキングパワーが必要です。
しかし、アジングロッドのようなライトなパワーの竿では、このフッキングパワーが絶対的に不足しており、たとえアワセてもカンナが甘く掛かるだけで、すぐに外れてしまったり(バラシ)、あるいは全く掛かっていなかったりする可能性が高いのです。
そして、もし運良くフッキングが決まり、ファイトが始まったとしても、今度はアオリイカの強烈なパワーとの戦いが待っています。
特に、キロアップ(1kg以上)にもなるような大型のアオリイカがヒットした場合、そのジェット噴射と呼ばれる、墨を吐きながら猛スピードで突進する力は、想像を絶するほど強烈です。
アジングロッドでは、このパワーに全く太刀打ちできず、ロッドは限界までしなり、リールのドラグは悲鳴を上げ、アングラーはただただ翻弄されるだけ。
ラインブレイクはもちろんのこと、ロッドが途中で折れてしまうリスクもさらに高まります。
結果として、せっかくヒットさせても、キャッチできる可能性は限りなく低く、ただただ悔しい思いをするだけになってしまうでしょう。
アングラーズアドバイス
これも想像に難くないよね。
アジングロッドで、あのデカいアオリイカの体に、カンナを「ブスッ!」て深く刺せると思う?無理でしょ(笑)。
だいたい、カンナの先がちょっと触るくらいで終わっちゃって、すぐポロッて外れるのがオチ。
で、もし運良くガッツリ掛かったとしても、キロアップのアオリイカのジェット噴射って、マジで強烈だからね!
アジングロッドじゃ、もう竿ごと持っていかれて、成すすべなく「さようなら~」だよ。
アオリイカ、特にデカいやつナメてると、痛い目見るぞ!
「アジングロッドでティップラン」が成立しうる奇跡的な条件とは?
- 使用するエギが、アジングロッドでもかろうじて扱える「10g以下の超軽量ティップラン専用エギ」(もしそんなものが存在するならば…)。
- 釣り場の水深が極めて浅く(例えば5m~10m程度)、潮の流れもほとんどない、湖のような穏やかな海況。
- ターゲットとするアオリイカが、手のひらサイズの「新子」や「コロッケ」と呼ばれる、ごくごく小型のものに限定される。
- 使用するアジングロッドが、MLクラス以上の、アジングロッドとしてはかなりパワーのあるモデルであること。
- これら全ての条件が、天文学的な確率で重なった場合にのみ、「何かが起こる」可能性が、ほんのわずかだけ…あるかもしれない。
- しかし、それはもはや「ティップラン」と呼べるのか、そして「釣り」として楽しいのか、大いに疑問。
これまでの話で、アジングロッドで本格的なティップランエギングを行うことが、いかに無謀で、リスクとデメリットだらけであるかは、十二分にご理解いただけたかと思います。
しかし、それでもなお、「絶対に100%不可能と言い切れるのか?」「ほんのわずかでも、奇跡的に成立する条件というものは存在しないのか?」と、諦めきれない方もいるかもしれません。
では、仮に、本当に仮にですが、アジングロッドでティップラン的な釣りが「かろうじて成立するかもしれない」としたら、それは一体どんな、天文学的な確率でしか起こりえないような、“超超”限定的な条件なのでしょうか?
まず、使用する「エギ」。
一般的なティップラン用エギ(20g~60g以上)は、アジングロッドでは絶対に扱えません。
もし、奇跡的にアジングロッドでもシャクることができ、かつティップランのようなアタリが出せるように特別に設計された、「10g以下の超軽量なティップラン専用エギ」(そんなものがこの世に存在するとして…ですが)があったとしましょう。
次に、「釣り場の状況」。
水深が極めて浅く、例えば5mから深くても10m程度まで。
そして、潮の流れもほとんどなく、風も吹いていない、まるで湖のように穏やかなベタ凪の海況である必要があります。
これにより、エギにかかる余計な負荷を最小限に抑えます。
さらに、「ターゲットとするアオリイカ」。
キロアップなんてもってのほか、500gクラスでも厳しいでしょう。
狙えるのは、手のひらサイズの、いわゆる「新子」や「コロッケ」と呼ばれるような、本当にごくごく小型のアオリイカに限定されます。
そして、「使用するアジングロッド」。
ULクラスのような繊細すぎるものではなく、ML(ミディアムライト)クラス以上の、アジングロッドとしてはかなりパワーのある、そしてティップもある程度しっかりしたモデルであることが最低条件です。
これら全ての、ありえないほど厳しい条件が、まるで日食と月食と惑星直列が同時に起こるかのような、天文学的な確率で、奇跡的に重なったとしましょう。
その時、初めて、アジングロッドでティップラン的な「何か」が起こり、超小型のアオリイカが「釣れちゃうかもしれない」という、ごくごくごくわずかな可能性が、ほんの少しだけ、もしかしたら…生まれるかもしれません。
しかし、それはもはや、私たちが知っているエキサイティングな「ティップランエギング」と呼べる代物なのでしょうか?そして、そこまでして釣ることに、果たして「楽しさ」を見出せるのでしょうか?
その答えは、おそらく多くの人にとって「ノー」ではないでしょうか。
アングラーズアドバイス
まあ、宝くじで1等が当たる確率よりは高いかもしれないけど、それでも天文学的確率だよね、そんな奇跡的な状況(笑)。
10g以下のティップランエギって、まず売ってるの見たことないし、もしあったとしても、それで釣れるのは本当に小さいイカだけだろうしね。
水深もめちゃくちゃ浅くて、潮も風もなくて…って、そんなポイント、日本に存在するの?って感じ(笑)。
だから、これを「アジングロッドでティップラン成立!」って言うのは、もう無理があるってもんだ。
素直に、アジングロッドはアジングに、ティップランはティップラン専用の竿で楽しむのが、一番賢くて、一番安全で、一番楽しい方法だよ!間違いない!
それでも試したいチャレンジャーへ…最低限の心構えと注意点
- ロッド破損は「当たり前」くらいの覚悟を持つこと(自己責任の極み)。
- 周囲に人がいないか、安全を最大限に確認してから行うこと(エギやオモリが飛んでくる危険性)。
- ラインシステムは、通常のアジングよりはるかに太く、強くしておくこと。
- ドラグはゆるゆるに設定し、絶対に力で対抗しようとしないこと。
- 釣れたとしても、それは「奇跡」であり、再現性は皆無と心得る。
- 魚へのダメージを最小限に、速やかなリリースを心がける。
- 決して他人には推奨せず、自分だけの「実験」として行う。
これまでの警告を読んでもなお、「いや、俺は(私は)それでも、このアジングロッドで、ティップランというものに一矢報いたいんだ!」という、不屈の魂を持つ、あるいは、もはや怖いもの知らずのチャレンジャーなあなたへ。
もし、本当に、本当に万が一、アジングロッドでティップラン的な釣りを試みるというのであれば、以下の「最低限の心構え」と「絶対に守るべき注意点」だけは、どうか、どうか!固く胸に刻んでください。
まず、最も大切な心構えは、「ロッドが折れるのは当たり前。壊れても文句は言わない」という、完全なる自己責任の精神です。
何が起きても、誰のせいにもできません。
次に、釣りを行う際は、「周囲に人がいないか、障害物がないかなど、安全を最大限に確認」してください。
無理なキャストやシャクリで、重いエギやオモリが予期せぬ方向へ飛んでいき、他人や自分自身に怪我をさせてしまう危険性があります。
「ラインシステム」は、通常のアジングで使うようなものでは、話になりません。
PEラインなら最低でも0.6号以上、リーダーもフロロカーボンの3号(12lb)以上など、できる限り太く、強いものにしてください(それでも切れる時は切れますが)。
リールの「ドラグ設定」は、もうこれ以上ないくらい「ゆるゆる」にしておき、魚(あるいは地球)が引いたら、ラインが出ていくのに任せ、絶対に力で対抗しようとしないでください。
そして、もし万が一、何か(魚でなくても)がヒットしたとしても、それは「奇跡」であり、再現性は皆無であると心から理解し、決して「アジングロッドでティップランは釣れる!」などと吹聴しないようにしましょう。
魚が釣れた場合は、その魚へのダメージを最小限に抑えるよう、できる限り速やかに、そして丁寧にリリースすることを心がけてください。
最後に、この無謀な挑戦は、決して他のアングラー、特に初心者に推奨するようなものではなく、あくまで自分自身の好奇心を満たすための「個人的な実験」として、誰にも迷惑をかけない範囲で、細心の注意を払って行うようにしてください。
…と、ここまで言っても、まだ挑戦したいですか?
その勇気(あるいは無謀さ)には敬意を表しますが、くれぐれも自己責任で、そして安全第一でお願いしますね。
アングラーズアドバイス
もうね、ここまで来たら、俺からは何も言えないよ(笑)。
「それでもやる!」って言うなら、もう止めない。いや、止められない(笑)。
ただ、本当に、本当に!竿折る覚悟と、周りに迷惑かけないっていう最低限のマナーだけは、絶対に守ってくれよな!
で、もし万が一、それでアオリイカ釣れたら…うん、まあ、その時はこっそり自慢してもいいけど、決して他の人には「アジングロッドでティップラン余裕っすよ!」なんて言っちゃダメだぞ!
それはもう、嘘になっちゃうからね!
健闘を祈る!…けど、やっぱりおすすめはしないぞ!(笑)
結論:アジングロッドでのティップラン挑戦は、賢明な判断と言えるか?
- 賢明な判断とは「絶対に言えない」。むしろ「無謀な挑戦」であり「非常に危険」。
- ロッド破損、ラインブレイク、釣果ゼロ、魚へのダメージなど、デメリットとリスクがあまりにも大きすぎる。
- ティップランエギングの楽しさや奥深さを知るためには、専用タックルが不可欠。
- アジングロッドはアジングのために、ティップランはティップラン専用ロッドで楽しむのが、最も安全で、最も釣れて、最も楽しい選択。
- 好奇心は大切だが、道具の限界と特性を理解し、適切な使い方をすることが、アングラーとしての責任。
さて、アジングロッドでティップランエギングはできるのか?という、壮大な(?)テーマについて、ここまで様々な角度から検証し、そのリアルな可能性と、あまりにも大きなリスクについて見てきました。
最終的な結論として、アジングロッドでのティップランエギングへの挑戦は、残念ながら「賢明な判断とは絶対に言えない」、むしろ「極めて無謀な挑戦であり、非常に危険を伴う行為である」と、断言せざるを得ません。
その理由は、これまで繰り返し述べてきた通り、
- アジングロッドとティップラン専用ロッドの、設計思想、パワー、適合ウェイトが、根本から全く違いすぎること。
- アジングロッドでは、ティップランで使う重いエギを安全にキャストすることも、効果的にシャクることも、まず不可能であること。
- アジングロッドの繊細なティップでは、ティップラン特有のアタリを正確に捉えることが非常に困難であること。
- たとえヒットしても、アジングロッドのパワーでは、アオリイカ(特に良型)の強烈な引きに全く対応できず、ロッド破損やラインブレイク、フックアウトが多発し、キャッチできる可能性は限りなくゼロに近いこと。
- そして何より、不適切なタックルでの無理なファイトは、アオリイカに過度なダメージを与えてしまう可能性が高いこと。
これらのデメリットやリスクは、ごくわずかな「もしかしたら…」という淡い期待や、「タックル代用による経済性」といったメリット(もしあるとすれば)を、比較にならないほど、はるかに大きく上回ります。
ティップランエギングという、エキサイティングで奥深い釣りの本当の楽しさや魅力を知るためには、やはり、その釣りのためだけに考え抜かれ、最適化された「専用タックル」を使うことが、最も確実で、最も安全で、そして何よりも最も釣果に繋がりやすい、賢明な道です。
アジングロッドは、アジを釣るためにこそ、その素晴らしい繊細さや感度、操作性を最大限に活かしてあげるべきです。
そして、ティップランエギングには、ティップラン専用のロッドとリール、エギを用意して、その釣りの醍醐味を存分に味わうべきです。
好奇心を持って新しい釣りに挑戦することは素晴らしいことですが、それと同時に、使う道具の限界と特性を正しく理解し、それぞれの釣りに合った適切な使い方をすることが、私たちアングラーとしての責任であり、釣りを安全に、そして末永く楽しむための秘訣なのですから。
アングラーズアドバイス
うん、やっぱり結論は、「アジングロッドでティップランは、やめとけ!マジで!」だね(笑)。
ロマンを追い求めるのは良いけど、それはあまりにも無謀すぎるロマンだよ。
竿折って、お気に入りのエギ無くして、イカも釣れなくて、周りの人に白い目で見られて…って、そんな悲しい結末、誰も望んでないでしょ?
だから、アジングロッドはアジングで、その繊細なアタリと引きを思う存分楽しんでくれ!
で、もしティップランやりたいなら、ちゃんとティップラン用の竿(安いのでも良いのあるから!)を買って、それでアオリイカの強烈な引きを味わうのが、一番幸せになれる方法だよ!
それが、一番賢いアングラーの選択ってもんだぜ!
ティップランで使えるアジングロッドかおすすめ5選
「それでもやっぱり、万が一、ほんの少しでもティップラン的なことができそうなアジングロッドってないの…?」
そんな、どうしても諦めきれない、あるいは「ライトなエギングならどう?」と、まだ可能性を探りたいあなたのために、ここでは「アジングロッド」というカテゴリーの中でも、比較的パワーがあり、長さもあるモデルを5本、あえてピックアップしてみました。
ただし! これらは決してティップランエギングを推奨するものではなく、その流用は極めて限定的な状況下(例えば、超軽量なエギを使った、ごく浅場でのライトエギングなど)で、かつ自己責任と細心の注意のもとに行うべきものです。
ティップラン専用ロッドとは全く異なることを、くれぐれもご理解くださいね!
ダイワ 月下美人 MX(710ML-S・N)
- ダイワ「月下美人MX」シリーズの、遠投・パワー系アジングロッド!
- 7フィート10インチのMLパワーで、アジングロッドとしてはかなりの強さ。
- ソリッドティップ搭載で、繊細なアタリも捉えつつ、ある程度のパワーも持つ。
- 適合ルアーMAX14gなので、ティップラン用エギはまず無理だが、ごく軽量なエギ(5g~10g程度まで)を使ったライトエギングなら、かろうじて…?
- ティップランではなく、ショアからの「ライトエギング」の代用としてなら、まだ可能性ありか。
ダイワのライトゲームロッドの中核を担う「月下美人MX」シリーズ。
その中でも710ML-S・Nは、7フィート10インチというロングレングスに、ML(ミディアムライト)という、アジングロッドとしては非常にパワフルなスペックを持つモデルです。
ティップには高感度なソリッドティップを搭載し、繊細なアタリも捉えつつ、ブランクスにはネジレに強い「HVFナノプラス」や「X45」といった技術が採用され、パワーと操作性を両立しています。
適合ルアーウェイトは3g~14g。
ティップランエギングで使うような20g以上のエギは、このロッドではまず扱えませんし、無理にシャクれば破損は免れません。
しかし、もしあなたが「ティップラン」という言葉を、もう少し広い意味での「ライトなエギング」と捉え、例えばショアから5g~10g程度の非常に軽いエギを使って、アオリイカの子供(新子)などを狙う、というのであれば、このロッドのパワーと長さは、かろうじてその役に立つかもしれません。
ソリッドティップなので、イカの小さな触りも感じ取れる可能性はあります。
ただし、それはもはやティップランエギングとは呼べず、あくまで「アジングロッドを使ったライトエギング」であり、専用のエギングロッド(特にL~MLクラスのライトエギングロッド)と比べれば、操作性や快適さで大きく劣ることは間違いありません。
アジングロッドとしての汎用性は高いですが、ティップランへの代用は、ほぼ不可能に近いと考えた方が良いでしょう。
アングラーズアドバイス
月下美人MXの710ML-S!これ、アジングロッドとしては、かなりパワフルで長いよね!
だから、フロートとかキャロとか、重めのリグ使うアジングには最高だと思う。
オリムピック GL22コルト プロトT(22GCORPS-782ML-HS)
- オリムピックのフラッグシップアジングロッド「コルト プロトタイプ」
- 782ML-HSは、7フィート8インチのMLパワー、高弾性ハードソリッドティップ搭載モデル。
- 東レ㈱トレカ®T1100G、M40X、グラファイトクロスLVなど、最高素材と技術を結集。
- 究極の感度と操作性を誇るが、ティップランで使うエギの負荷には耐えられない。
- アジングにおける最高性能を追求したロッドであり、ティップランへの代用は論外。
オリムピックが誇るアジングロッドの最高峰、「コルト・プロトタイプ」。
その中でも7フィート8インチのMLパワー、ハードソリッドティップを持つモデルは、遠投性能とパワー、そして究極の感度を高次元で融合させた、まさにエキスパートのための一本です。
ブランクスには、東レ株式会社の最高級カーボン素材である「トレカ®T1100G」と高弾性「M40X」をコンポジットし、さらにオリムピック独自の「グラファイトクロスLV」で武装することで、異次元の軽さと感度、そしてパワーを実現しています。
ティップの「ハードソリッド」は、ソリッドの食い込みとチューブラーの感度・操作性を両立させた、オリムピック独自の技術です。
適合ルアーウェイトは1g~15gと、アジングロッドとしては非常に幅広く、軽量ジグヘッドから重量級のフロートリグ、キャロライナリグ、メタルジグ、プラグまで、あらゆるリグを最高のフィーリングで操作できます。
しかし、このロッドの真価は、あくまで「アジング」という釣りの範疇で、その限界性能を追求した点にあります。
ティップランエギングで使うような20gを超えるエギの重さや、激しいシャクリの負荷は、たとえMLパワーのプロトタイプであっても、想定されていません。
無理に使えば、この最高級ロッドといえども破損は免れないでしょう。
アジングにおいて最高のパフォーマンスを発揮するために生まれたロッドであり、ティップランへの代用は、その性能を全く活かせないどころか、ロッドを危険に晒すだけの行為となります。
アングラーズアドバイス
コルトのプロトタイプ!もう、これはアジングロッドの芸術品だよね!
トレカT1100GにM40Xって、どんなカーボン使ってんだよ!って感じ(笑)。
782ML-HSなんて、もう遠投アジングとか、パワー系ライトゲームには最高の竿だろうなぁ。
この竿は、アジングで、その究極の感度と操作性を、心ゆくまで堪能するために使うべき、特別な一本だよ!
オリムピック 22コルト(22GCORS-802ML-HS)
- オリムピックの人気アジングロッド「コルト」シリーズの、ロング&パワーモデル!
- 22GCORS-802ML-HSは、8フィートのMLパワー、高弾性ハードソリッドティップ搭載。
- 徹底的な軽量化と高弾性ブランクスにより、ロングロッドながらシャープな操作感を実現。
- 適合ルアーウェイト3g~18gと、アジングロッドとしては異例の対応力。
- フロート、キャロ、メタルジグ、プラグの遠投、大型アジやライトロック、ライトシーバスまで視野に。ティップランにはまず使えない。
オリムピックの「コルト」シリーズは、ハイエンドに迫る高性能を、比較的手頃な価格で実現し、多くのアジングアングラーから高い評価を得ている人気ラインナップです。
その中でも、22GCORS-802ML-HSは、8フィート0インチという、アジングロッドとしては規格外とも言えるロングレングスに、ML(ミディアムライト)というパワフルなクラスを持つ、遠投・パワーゲームに特化したモデルです。
ティップには、張りのある高弾性カーボンを使用した「ハードソリッドティップ」を搭載し、ソリッドの食い込みとチューブラーのような感度・操作性を両立させています。
ブランクスには、オリムピック独自の軽量化技術と高弾性カーボンが採用され、この長さとパワーでありながら、持ち重り感を軽減し、シャープな振り心地と操作性を実現しています。
適合ルアーウェイトは3g~18gと、アジングロッドとしては異例の幅広さ。
これにより、重量級のフロートリグやキャロライナリグ、10gを超えるメタルジグやプラグを、力強く、そして安定して遠投することが可能です。
ターゲットも、大型のアジやメバルはもちろん、尺クラスのロックフィッシュや、不意にヒットするシーバス(フッコクラス)、小型の青物など、アジングの枠を超えたパワフルな魚たちとも、堂々と渡り合えるでしょう。
このロッドは、もはや「アジングロッド」というよりは、「ライトなショアジギングロッド」や「パワー系ライトゲームロッド」と呼ぶ方が適切かもしれません。
ティップランエギングで使うような20g以上のエギを扱うには、やはり適合ウェイト的にもパワー的にも無理がありますが、もしあなたが「アジングタックルの延長線上で、もっと遠くの、もっと大きな魚を釣りたい!」と願うなら、その選択肢の一つとなり得るかもしれません(ただし、あくまで自己責任の範囲で、ライトなエギングなどに限定すべきです)。
その本領は、やはり遠投アジングや、パワー系ライトゲームでこそ発揮されるでしょう。
アングラーズアドバイス
22コルトの802ML-HS!8フィートでMLパワーって、もう完全にライトショアジギングの領域だね!(笑)
これなら、重いキャロとかメタルジグとか、ぶっ飛ばして、デカアジとか、なんなら小さいハマチとかも釣れちゃいそう!
ハードソリッドティップだから、感度も良さそうだし、パワーもあるから、多少強引なファイトもできそうだね。
でも、これでティップランは…やっぱりエギが重すぎて無理だと思うなぁ。
この竿は、アジングっていうより、「何でも釣れるパワー系ライトゲームロッド」として、その万能性を楽しむのが一番良い使い方だと思うよ!ティップランはやめとこう!(笑)
エバーグリーン ソルティセンセーション ネオ(NEOS-77ML-S)
- エバーグリーンの名作ライトゲームロッド「ソルティセンセーション」の次世代機「ネオ」。
- NEOS-77ML-Sは、7フィート7インチのMLパワー、ソリッドティップモデル。
- 最新のカーボン素材と製法、そして軽量・高感度なパーツを惜しみなく採用。
- ライトゲームにおける究極の感度と操作性を追求しつつ、MLパワーによる汎用性も確保。
- 適合ルアー0.4g~14gと幅広く、アジングからライトロック、チニングまで対応。ティップランには不向き。
数々の名作バスロッドやソルトルアーロッドを生み出し、多くのアングラーから絶大な支持を得ている「エバーグリーン」。
そのライトゲームロッドの金字塔とも言える「ソルティセンセーション」シリーズが、最新技術をまとって新生したのが「ソルティセンセーション ネオ」です。
ご紹介するNEOS-77ML-Sは、7フィート7インチという、遠投性と操作性のバランスに優れたレングスを持つ、ML(ミディアムライト)パワーのソリッドティップモデル。
ブランクスには、エバーグリーンが長年培ってきたノウハウと、最新のカーボン素材、そして最先端の製法が惜しみなく投入され、驚異的な軽さとシャープさ、そして金属的なまでの高感度を実現しています。
ガイドシステムやリールシート、グリップデザインといった各パーツも、全てが感度と操作性、そして軽量化のために、一切の妥協なく選び抜かれ、最適に配置されています。
MLパワーとソリッドティップの組み合わせは、0.4gの超軽量ジグヘッドを使った繊細なアジングから、10gを超えるようなプラグやメタルジグ、あるいはキャロライナリグやフロートリグを使ったパワーゲームまで、非常に幅広いライトゲームのスタイルを高次元でこなすことを可能にします。
アジ、メバル、カサゴ、メッキ、チヌ、そして小型シーバス…まさにソルトライトゲームのオールラウンダーと呼ぶにふさわしい一本です。
しかし、その適合ルアーウェイトの上限は14g。
ティップランエギングで使うような20g以上のエギを扱うには、やはりパワーも適合ウェイトも全く足りません。
このロッドは、あくまでライトゲームの範疇で、その究極の性能を発揮するために生まれたものです。
ティップランへの代用は考えず、アジングやメバリング、ライトロックといった、このロッドが最も輝くステージで、その素晴らしい性能を堪能してください。
アングラーズアドバイス
ソルセンのネオ!エバーグリーンの竿ってだけで、もうなんかオーラが違うよね!
77ML-Sなんて、もうライトゲームのバーサタイル(万能)ロッドとしては、一つの完成形なんじゃないかな?
軽いし、感度も絶対ヤバいだろうし、MLパワーあるから、アジ・メバルだけじゃなくて、チヌとか小さいシーバスとかも全然いけそう!
がまかつ 宵姫 華弐(S64ML-solid)
- がまかつ「宵姫」シリーズの、実戦的・高感度モデル「華弐(はなじ)」。
- S64ML-solidは、6フィート4インチのMLパワー、超高感度ソリッドティップ搭載モデル。
- フラッグシップ「天」譲りの感度設計を、よりパワーと汎用性を持たせた形で実現。
- 0.1gの超軽量リグから10gまでのプラグ等に対応する、驚異的な守備範囲。
- 「感じるアタリ」と「掛ける楽しさ」を高次元で両立しつつ、MLパワーで良型にも対応。ティップランは無理。
がまかつのライトゲームロッドにおける人気シリーズ「宵姫(よいひめ)」。
その中でも「宵姫 華弐(はなじ)」は、フラッグシップである「宵姫 天」の究極的な感度設計思想を受け継ぎつつ、より幅広いアングラーが扱いやすく、より実戦的な性能を追求した、高性能モデルです。
ご紹介するS64ML-solidは、6フィート4インチという、アジングにおいて非常にバランスが良く、操作性に優れたレングスに、ML(ミディアムライト)という、アジングロッドとしてはかなりパワフルなクラスのパワーを持つ、超高感度ソリッドティップモデルです。
ティップには、がまかつならではのノウハウが凝縮された、極めて繊細でありながらも、アジの微細なアタリを「反響感度」と「荷重変化感度」の両面から、的確かつ増幅して捉えることを可能にする、特別なカーボンソリッドティップが採用されています。
ブランクス全体の軽量設計と、最適なガイドセッティングにより、感度だけでなく、シャープな操作性も実現しています。
このロッドの特筆すべき点は、MLパワーでありながら、適合ルアーウェイトの下限がなんと0.1gから始まっていること!
そして上限はMAX10gまでと、アンダー1gの超軽量ジグヘッドを使った究極のフィネスゲームから、少し重めのプラグやメタルジグ、あるいはライトキャロといった、パワーと遠投性が求められる釣りまで、これ一本で驚くほど高次元に対応できます。
「感じるアタリの質と量に徹底的にこだわりたい」「そして、感じたアタリを確実に掛けて獲り、良型アジとも安心してファイトしたい」そんな、感度とパワー、そして汎用性を高いレベルで求める、欲張りなアングラーにとって、この宵姫 華弐 S64ML-solidは、最高の選択肢の一つとなるはずです。
しかし、ティップランエギングで使うような20gを超えるエギを扱うには、このロッドのMLパワーと適合ウェイトでは全く対応できません。
あくまでアジングとその延長線上にあるライトゲームのための、究極のバーサタイルフィネスロッドと考えるべきでしょう。
アングラーズアドバイス
宵姫 華弐のMLソリッド!これ、めちゃくちゃ気になる竿だよね!
がまかつの宵姫シリーズってだけで、もう感度ヤバそうなのに、MLパワーで0.1gから10gまで使えるって、どんな魔法使ってんの!?って感じ(笑)。
これ一本あれば、豆アジからギガアジまで、ジグ単からプラグまで、ほんと何でもできちゃいそうじゃん!
デザインもシンプルでカッコイイし、所有感も半端ないだろうなぁ。
こんな高級で繊細な竿で、重たいエギしゃくったら、がまかつさんに怒られちゃうぞ!
この竿は、アジングをとことん楽しむための、最高の贅沢品だよ!
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